テレビ東京「アノニマス〜警視庁“指殺人(ゆびさつじん)”対策室〜」(月曜午後十時)は、SNSの誹謗(ひぼう)中傷問題に焦点を当てたドラマだ。主演の香取慎吾(43)は、キーボードで人を追い込む「指殺人」の解決に当たる寡黙で切れ者の刑事を熱演している。「フィクションではあるが、苦しんでいる人たちの問題解決のヒントになれば」と話す。 (鈴木学)
作品は、警視庁の架空の部署「指殺人対策室」が舞台。元捜査一課の万丞渉(ばんじょうわたる)(香取)が、仲間たちと指殺人に苦しむ人々の事件を解決に導いていく。アノニマスとは「匿名」の意味で、顔の見えない犯罪者の捜査を通じ、現代の社会問題を浮き彫りにする。
二〇一七年、稲垣吾郎、草なぎ剛とサイト「新しい地図」を立ち上げて以後、香取はインスタグラムやYouTubeなどを始め、発信を続けている。それまでSNSは「炎上」の言葉などで良いイメージがなく、怖い印象だったという。
「レギュラー番組とか全部なくなって、ゼロから始めようとSNSをやってみたらゼロなんかじゃなかった。何千、何万と応援してくれている人がいると教えてくれたのがSNSだった」
ただ、中には目にしたくない言葉もある。それが増えていく時は嫌だという感情になるが、のみ込まれないようにしている。「生きていく上でこの先、SNSはきっと避けては通れない。だったら、どう付き合うかとか、どう避けたらいいかとか、この作品が視聴者にヒントになればいいなと思います」
◆テレ東ドラマに33年ぶり出演 40代の風格にじむ
テレ東のドラマ出演は「あぶない少年III」(一九八八年)以来三十三年ぶり。当時を振り返り、「いい思い出だけではなく、怒られてへこんだりもしたが、それでも通(かよ)った。初心を思い出させてくれる場所で、こうして出演させてもらえるのは感慨深い」と話す。
時を経て、「明るく元気な慎吾ちゃん」を封印して挑んでいる今作について、「僕には年下イメージがあると思うが、今回は年齢がずっと下の俳優さんたちもいる。その俳優さんと四十代に入った香取慎吾の掛け合いという、あまり見たことないものをお見せすることになると思う」と風格もにじませる。
「数ある仕事の中で最も難しい」という俳優業。熱烈なオファーを受け出演を決めた。「期待を背負うプレッシャーの中でずっとやってきた。期待に応えられると自分を信じている」。言葉に自信がのぞいた。
コロナ禍による昨年の外出自粛期間がじっくり自分を見つめ直す時間になり、仕事ができていることがうれしいという。二〇二一年は「昨年中止になってしまったソロコンサートができたら」と思いを語った。
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